税務のマメ知識

【平成29年1月から全ての人が加入可能に】

 

公的年金に上乗せして給付を受ける私的年金のひとつに「確定拠出年金」があります。掛金を定めて事業主や加入者が拠出し、運用は加入者自らが行います。

将来の給付額は掛金とその運用益との合計額によって決まるというのが、確定拠出年金の仕組みになります。これには事業主が実施する「企業型」と個人で加入する「個人型」があり、個人型は平成29年1月から加入者の範囲が拡大され、基本的には全ての人が加入できるようになります。

また個人型の税制優遇措置には次のようなものがあります。まずひとつが「掛金が全額所得控除」になります。

例えば毎月の掛金が2万円で税率が20%だとすると節税効果は年間48000円、25年間で総額120万円になります。次に「運用益も非課税で再投資」されます。通常、金融商品の運用益には源泉分離課税がかかりますが、個人型の運用益は非課税になります。

そしてもうひとつは「受け取るときの優遇措置」です。老齢給付金を一時金として受け取る場合は「退職所得控除」、年金として受け取る場合は「公的年金等控除」という控除が受けられます。

注意点としては「自分で運用」する自己責任型の制度であることや、中途での引出しに制限があり原則60歳まで引き出すことができないこと、加入時の手数料や毎月の口座管理費が必要になることなどが挙げられます。

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【領収書などの紙の書類をデータで保存】

 

日々、増える領収書や契約書といった紙の書類を、どのように保管していますでしょうか。

実はこうした紙の書類を「デジタルデータに変換して保存」することができる制度があるのです。それは「スキャナ保存制度」といって、一定の要件に従ってデータを保存すれば、紙の書類は処分することができる制度です。これにより書類を保管するスペースが不要になり、災害などで被害にあった場合には大事な書類を紛失するリスクも低くなります。

この制度は10年以上前からありますが、要件が厳しくほとんど利用されていませんでした。

しかし、2015年の税制改正で要件が大幅に緩和され、これまでより使いやすい制度に変わりました。主な改正点は、3万円以上の領収書や契約書なども制度の対象になった点や、デジタル化した日時を証明するタイムスタンプがあれば、電子署名の付与は不要になった点などでしょう。

タイムスタンプとは、電子データがある時刻に確実に存在していたことを証明する電子的な時刻証明書です。領収書や契約書などの書類がたくさんある場合には、スキャナで読み取る手間がかかります。またタイムスタンプが利用できる環境を整える必要もあります。

改正により使いやすい制度にはなりましたが、これまでの手間や費用などを比較検討して利用する必要がありそうです。

 

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【3000万円の特別控除が適用できます】

 

平成27年に施行された「空家等対策の推進に関する特別措置法」は、倒壊の危険や著しく衛生上有害となる空き家などを「特定空家等」と位置付け、市町村が撤去・修繕命令などを行うことで地域住民の生活環境を保全することなどを目的としています。

そして「被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除の特例」は、このような空き家の発生を抑制するために創設されました。これまでは別居していた親の住まいを相続し、空き家となった家やその敷地を譲渡した場合には、特別控除の適用が認められていませんでした。

しかし「被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除の特例」では、このようなケースでも要件を満たすと3000万円の特別控除の適用が認められるようになりました。

その要件には「相続日から起算して3年を経過する日の属する年の12月31日まで、かつ特例の適用期間である平成28年4月1日から平成31年12月31日までに譲渡すること」「昭和56年5月31日以前に建築された家屋(区分所有建築物を除く)であること」「譲渡価額が1億円を超えないこと」「被相続人(相続財産を残して亡くなった人)が居住していた家屋を相続した相続人が、その家屋(譲渡の時に耐震基準を満たしていること)と敷地、または取り壊し後の敷地を譲渡した場合」などがあります。

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【平成27年度の税制改正について】

 

平成27年度は「法人税の税率の引下げに関する改正」「受取配当等の益金不算入制度の見直し」「欠損金の繰越控除制度等の見直し」「国際課税に関する改正」などの税制改正がありました。

今回はその中から「法人税の税率の引下げに関する改正」と「欠損金の繰越控除制度等の見直し」を取り上げました。「法人税の税率の引下げに関する改正」では、法人税の税率が25.5%から23.9%に引き下げられました。対象は普通法人、一般社団法人等、人格のない社団等になります。

また中小企業者等の法人税率の特例については、適用期限が2年延長され平成29年3月31日までになりました。この特例は、所得金額のうち年800万円以下の金額に対して法人税の税率を15%とするものです。次に「欠損金の繰越控除制度等の見直し」です。

成29年4月1日以後に開始する事業年度において生ずる欠損金額の繰越期間が9年から10年に延長されました。これに伴い帳簿書類の保存や更正の期間制限・請求期間についても10年に延長されました。なお、中小法人等以外の法人については、各事業年度の欠損金および災害による損失金の控除限度額が次のように縮小されました。

平成29年3月31日までに開始する事業年度については控除前所得の100分の65相当額、平成29年4月1日以後は100分の50相当額となります。

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【通勤手当の非課税限度額が15万円に!】

 

平成28年の税制改正により、平成28年1月1日から通勤手当の非課税限度額が10万円から15万円に引き上げられました。

通勤手段は電車やバスなどの交通機関を利用する以外にも、自動車や自転車などさまざまです。また交通機関には新幹線もありますし、自動車では有料道路を利用することもあります。こうした通勤時にかかる費用として会社から支給される通勤手当は、条件を満たせば非課税になります。

ただし手段により非課税限度額が決められています。また1カ月あたりの非課税限度額を超えて支給された通勤手当などは、超える部分の金額が給与として課税されます。非課税限度額は電車やバスなど交通機関を利用して通勤している場合や、自動車などで有料道路を利用して通勤している場合には、1カ月あたり15万円となります。

ただしこれは通勤のための運賃・時間・距離などの事情に照らして、最も経済的かつ合理的な経路および方法で通勤した場合の運賃等の金額とされています。

なお新幹線を利用した場合も「経済的かつ合理的な方法による金額」に含まれますがグリーン料金は含まれません。

自動車や自転車などの交通用具を使用して通勤している場合は、通勤距離が片道2km未満は全額課税、55km以上なら31600円といったように、通勤距離により1カ月あたりの非課税限度額が決められています。

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