税務のマメ知識

【市販薬の購入で所得控除が受けられます】

2017年1月より始まったセルフメディケーション税制は、国民の自発的な健康管理や疾病予防の取り組みを促進することを目的としています。その結果、国の財政を圧迫している医療費の適正化にもつなげたい考えです。この制度利用にあたっては、健康の維持増進および疾病の予防として、健康診断や予防接種、がん検診を受けていることなどの条件があります。セルフメディケーション税制は、本人または生計を同じくする家族が購入したスイッチOTC医薬品の額が1年間で12000円を超えると、その超えた額(上限額88000円)をその年分の総所得金額等から控除することができます。

一方、従来からある医療費控除は、本人または生計を同じくする家族が対象で、自己負担した医療費等が1年間で10万円を超えると、その超えた額を控除することができます。

ただし、セルフメディケーション税制と従来からある医療費控除制度の併用はできないため選択が必要になります。なお、スイッチOTC医薬品とは、要指導医薬品および一般用医薬品のうち、医療用から転用された医薬品のことをいい、処方箋なしで買える市販薬です。

2017年分の確定申告からは、自己負担した医療費等が10万円を超えていないかだけでなく、スイッチOTC医薬品の購入額が12000円を超えていないかについても確認してみましょう。

税務のマメ知識

【相続税は一部の富裕層だけのもの?】

 

平成25年度の税制改正により、平成27年以後に亡くなられた人から相続税の基礎控除額が引き下げられました。

これにより相続税の課税対象となった被相続人の割合が、前年の平成26年分に比べて3.6%増加したということが国税庁の平成28年12月の発表で分かりました。

発表によると平成27年中(平成27年1月1日~平成27年12月31日)に亡くなられた人は全国で約129万人(平成26年は約127.3万人)でした。

このうち相続税の課税対象となった被相続人は約10.3万人(平成26年は約5.6万人)で、課税割合は8%(平成26年は4.4%)と前年に比べて2倍近くも増加しました。近年の相続税の課税割合は4%程度を推移していましたので、今回の基礎控除額の引き下げによって大幅に増えたことが分かります。

相続税の課税価格の合計は約14.6兆円で、被相続人1人当たりにすると約1.4億円となっています。またこれによる相続税の納税額は約1.8兆円で、1人当たりでは1758万円になります。

相続財産の金額の構成比は土地が1番多く38%で、その他は現金・預金等が30.7%、有価証券14.9%、家屋5.3%、その他11.0%となっています。平成25年度の税制改正によって課税の対象となる人が増えた現在では、「相続税は一部の富裕層だけのもの」という考えは見直す必要がありそうです。

税務のマメ知識

【三世代同居に対応した住宅リフォームの特例】  

自宅のリフォーム工事を考えているという方から、三世代同居に対応した住宅リフォームの特例についてご相談がありました。

これは、世代間の助け合いによって子育てしやすい環境を作ることが目的で、三世代同居に対応したリフォーム工事を行う場合に税制上の特例措置を受けることができるという制度です。

適用期限は平成28年4月1日から平成31年6月30日までで、キッチン・浴室・トイレ・玄関の増設工事で50万円を超えるなど一定の要件を満たすと所得税額控除を受けることができます。工事資金が借り入れでも、借り入れでなくても適用されます。

具体的には借り入れで工事を行った場合には、工事目的の借入金等の種類の年末残高に応じて、1000万円以下の部分について一定の割合(三世代対応部分は借入残高250万円が限度で2%、それ以外の部分は借入残高750万円が限度で1%)を乗じた金額が所得税額から控除されます。

適用期間は5年間で最大62.5万円の控除が受けられます。借り入れ無しで工事を行った場合には、標準的な工事費用(250万円が限度)の10%である25万円を限度として、改修を行った年の所得税額から控除することができます。

ただし、その年分の合計所得金額が3000万円を超える場合や、他の住宅ローン控除と重複しての適用はできませんのでご注意ください。

税務のマメ知識

【ゴルファー保険の保険金は課税される?】

あるデータによるとプロゴルファーがホールインワンを出す確率は約3700回に1回だとか。

ですからアマチュアゴルファーにとってホールインワンは、夢のような話です。

多くのゴルファー保険では、こうしたホールインワンやアルバトロスを達成した場合に行う祝賀会などにおいて、契約者が負担した費用が保険金の支払い対象になっています。

またゴルフ場やゴルフ練習場などにおいて、競技や練習中などに偶然の事故によって他人にけがをさせたり、他人の財物を損壊した場合、さらに自分自身がけがをしたときやゴルフ用品の盗難、ゴルフクラブの破損などにおいても保険金の支払い対象になります。

では、保険金を受け取った際の税金の取り扱いはどうなるのでしょうか。

ゴルフ場で競技中に他人にけがをさせてしまい、その損害賠償に充てるために契約者が受け取った保険金やゴルフ用品の盗難、ゴルフクラブの破損などに対して支払われる保険金については課税されません。

だし、ホールインワンなどを達成したことにより受け取る保険金については、一時所得となり課税の対象になります。

この場合、受け取った保険金から支払った保険料は経費として控除できますが、祝賀会などの費用は控除できません。もちろん個人事業主が支払ったゴルファー保険の保険料は必要経費とはなりません。

税務のマメ知識

【災害などで損害を受けた場合には】

 

災害や盗難、横領により資産に損害を受けた場合などに、その損失の一部を所得から差し引くことができる制度があります。

これを「雑損控除」といいます。

控除の対象となる損害は「震災・風水害・冷害・雪害・落雷など自然現象の異変による災害」

「火災・火薬類の爆発など人為による異常な災害」

「害虫などの生物による異常な災害」「盗難」「横領」のいずれかの場合に限られ、詐欺や恐喝の場合は対象になりません。

控除額については「差引損失額-総所得金額等×10%」「差引損失額のうち災害関連支出の金額-5万円」のいずれか多い方の金額を控除することができます。計算式にある「災害関連支出の金額」とは、災害により被害を受けた住宅や家財などの取り壊しや除去のために支出した金額などになります。

なお、損失額が大きくてその年の所得金額から控除しきれない場合には、翌年以後に繰り越して各年の所得金額から控除することができます。ただし、繰り越しは3年間が限度となります。

また「雑損控除」とは別に「災害減免法による所得税の軽減免除」という制度があり、どちらか有利な方法を選ぶこともできます。この制度は、災害にあった年の所得金額の合計額が1000万円以下の場合に適用され、その年の所得税が所得金額の合計額に応じて軽減もしくは免除されます。

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