税務のマメ知識

【二世帯住宅を建てる際の注意点】

 

「父から実家を二世帯住宅にして一緒に住もうと提案されました。そのため実家をリフォームしようと検討しています。両親は無職なので資金は息子である私が全て出す予定ですが、土地と建物は父の名義です。この場合、何か問題はあるでしょうか」という相談がありました。

所有者が別人の2個以上の物が結合して1個の物になることを「付合」といいます。今回のように不動産(建物)に動産(増改築部分)が付合した場合は、原則として不動産の所有者がその動産の所有者となります。

つまり息子から父親へ増改築部分の所有権が移転する(贈与)ため、息子が「その分のお金を私に払ってください」という権利を行使しないと父親に対して贈与税が発生する可能性があります。

そうしないためには「親子で増改築資金の貸し借り契約書を作成し、利息なども含めて適正に精算する方法」「増改築分の資金と建物の持分の価値が等しくなるように、息子にその持分の移転登記を行う方法」「付合が生じないように、例えば1階と2階を区分所有登記で別々にしてしまう方法」などがあります。

ただし、これらの対策を講じた場合でも、その方法によっては「父親に譲渡所得の課税」などの問題が生じる可能性もあります。意外と見過ごされがちですが、これはとても身近な問題ですので気になる方はご相談ください。

 

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ワールドワイドな視点で捉えた税金事情】

「税金が家計を圧迫するから、老後は海外で暮らしたほうが・・・」と考える方もいるのではないでしょうか。それでは実際に比較してみましょう。

まずは消費税。欧州は税率が比較的高く、スウェーデンやノルウェーなどでは25%でイギリスやフランスなどでは20%となっています。アメリカでは州ごとに異なりますが8~9%台が多いようです。

次に個人にかかる個人所得課税ですが、日本の最高税率は55%、イギリスは45%、アメリカでは約50%です。ただ、各国によってさまざまな控除制度などがあるため一概に税率だけで判断はできません。例えば、年収500万円で夫婦と就学中の子が2人の4人家族の場合では、年間にかかる税金は日本では約16万円、イギリスでは約62万円、アメリカでは約5万円と実際にはかなりの差があります。

さらにこれに社会保険料も考慮したらどうでしょう。国民が負担した税金と社会保険料の合計金額を国民所得で割った数値を「国民負担率」といいますが、2016年の日本の数値は約43%で所得の半分近くを税金と社会保険料が占めています。ただ、これがイギリスでは約47%、アメリカは約33%、何とフランスでは約67%となっています。このような結果から突出して日本の税金が高いというわけではなさそうです。税金が何にどのように使われるかに注目したいですね。

 

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最近では多くの企業がテレワーク(在宅勤務)制度を導入するようになりました。しかし、自宅で通常の業務を行おうとすれば電気代やインターネットの通信費など「それまで発生していなかった費用」が新たに発生する事態となります。そこで今回は、本来ならば負担しなくてもよい経費を従業員に負担してもらった場合、それを在宅手当として支給する際の税金の取り扱いを考えてみましょう。

原則的には会社が従業員に支給する金品は、給与や賞与といった名目に関係なく給与課税の対象となります。ただし、業務の遂行上必要なものであり、本来は会社が負担すべき費用の実費を支払うのであれば「通常必要とされる範囲内」で課税されません。つまり従業員が業務の使用量に応じて通信費や光熱費などの明細を提示し、実費を精算するような場合は非課税となります。

一方、会社が業務に必要な費用の補助として一律に従業員に在宅手当を支給する場合は給与課税の対象となります。実際にはなかなか難しいとは思いますが、従業員それぞれに実費を精算してもらったほうが給与として課税されないので社会保険料などの負担も軽くなります。そのためこれを機に実費精算のルールを作ってもいいかもしれませんね。何よりテレワークは自己管理がとても大切です。くれぐれも体調管理には十分に気を付けましょう。

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【日本人と外国人のその違い】

 

昨今、オフィスや小売店など多くの場面で欠かせない存在となっている外国人労働者。そこで今回は「外国人の雇用」に関して、日本人の場合との相違点をお話しします。

大きな違いは3つあります。1つ目は行政に届出が必要な書類が格段に多いこと。2つ目は言葉の壁もあるため丁寧に説明したり理解してもらうことが多いこと。3つ目は文化などの違いにより日本人と同じような接し方ではうまくいかないこと。税金や社会保険の取り扱いについては基本的には同じですが、租税条約や社会保障協定によって一部異なる場合もあります。

例えば、外国人労働者の家族が国外にいる場合、その家族が外国人労働者本人の配偶者または親族であること、日常の生活費などを家族に送金していること、年間の所得金額が38万円以下であることなどの条件を満たせば税金を計算する上で扶養に入れることはできます。ただ、そのためには親族関係書類や送金関係書類などを準備する必要があります。

また短期のアルバイトを雇い入れる際、それが中国から来た留学生であれば、アルバイト収入については日中租税協定の届出をすることにより免税となる可能性が高いです。このように日本人を雇用する場合と比べて留意すべき点もありますが、重要な戦力として活躍している外国人労働者は多いので一度、検討してみてはいかがでしょう。

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【2020年度の税制改正はこうなる】

 2020年度の税制改正の概要が昨年末に決まりました。「オープンイノベーション(企業が研究開発を行う際に組織の枠組みを越え、広く知識・技術の結集を図ること)の促進などを促す措置」「連結納税の抜本的な見直し」「全てのひとり親家庭の子どもに対する公平な税制の実現」「NISA(少額投資非課税)制度の見直し」などが行われます。

具体的には個人所得課税については、未婚のひとり親に寡婦(夫のいない女性)寡夫(妻のいない男性)控除が適用されます。男性のひとり親と女性のひとり親につい不公平を解消する目的で所得制限(500万円以下)を統一したり、子どもがいる寡婦と寡夫の控除額(35万円)も同額となります。NISA制度では20年間、積み立て可能な「つみたてNISA」が5年延長されるため、2023年までに始めれば20年間の積立期間が確保されます。

また法人課税については、一定の要件を満たしたベンチャー企業に対して大企業は1億円以上、中小企業は1000万円以上の出資を行った場合、その25%に相当する額が所得控除できます。

この他にも持続的な経済成長の実現に向けた決定事項はたくさんありますが、この度の新型コロナウイルスによる世界規模の景気低迷により、税制に限らず経済活性化の一助となるような新たな策が臨機応変に講じられるかもしれません。

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