税務のマメ知識

【「印紙税」で紙の通帳がなくなる?】

 印紙税は経済取引に際して作成される文書に課される税です。課税されるものには色々あります。所得税や法人税のように生み出される所得に課税されるもの、贈与税や相続税のように財産に対して課税されるもの、消費税や酒税のように消費などに対して課税されるものなどがあります。

平成28年度の国の税収は約55兆円でした。そのうち印紙収入は約1兆円で1.8%を占めています。印紙税は私たちが持っている通帳においても課税されています。金融業界は近年の低金利によって収益が悪化しているため、一層の経費削減を目指さなければなりません。そのため年間約700億円かかる印紙税を、ペーパーレス化することによって削減するという動きがあるようです。

銀行などにとって、ITと金融サービスを融合したフィンテックの発展によりペーパーレス化などがすすむことは、印紙税や発行コストなどの削減と事務作業の軽減といったメリットがあります。一方、利用者は通帳を持ち歩く必要がなくなったり、スマホなどから入出金情報をリアルタイムで確認することができるといったメリットがあります。しかし、将来は紙の通帳の発行を希望すると手数料が発生することになるかもしれません。

今後、ITやAIなどの発展によりさまざまなことが変化し、それに伴い税制も変化していくことになるでしょう。

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【イートインは10%でテイクアウトは8%】

 来年の平成31年10月1日に消費税率は10%に引き上げられます。引き上げの際には、特定の品目だけを8%に据え置く軽減税率制度も実施されます。気になるその「特定の品目」ですが、酒類・外食を除く飲食料品と週2回以上発刊される新聞(定期購読契約に基づくもの)が対象になります。

例えば夕食用にスーパーマーケットで購入する肉や野菜、牛乳やパンなどは軽減税率の対象になります。一方、レストランやハンバーガーショップなどのお店で飲食をした場合は、軽減税率は適用されません。ただし、そこでテイクアウトしたハンバーガーなどは軽減税率が適用されます。また宅配ピザで注文したピザなどは軽減税率が適用されますが、ケータリングを利用した場合は適用されません。

このように対象品目の線引きがさまざまなので購入者も混乱しそうですが、売る側のお店はそれ以上に混乱しそうです。取り扱う商品などによっては、複数の税率を使い分けなければいけないケースも出てくることでしょう。またそれによりレジや受発注システムを、新たに導入しなければいけなくなるかもしれません。

このような対応が必要になる中小企業や小規模事業者等には、その経費の一部を補助する「軽減税率対策補助金」という制度があります。まだ1年以上ありますが、今から準備を進めていきましょう

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【酒税法の改正でビールが変わる!?】

 昔の酒造税は、例外期間を除くと1899年から30年以上にもわたり税収第1位でした。また国税収入の約40%を占めたこともあります。酒造税は1953年から現行の酒税になり、近年は国税収入全体の約2%へと減少しています。

その酒税の改正が平成30年4月1日にありました。これまでは似かよう酒類間の税率に格差があり、これが商品開発や販売数量に影響していました。そこで酒類間の税負担の公平性を回復するなどの目的から改革がはじまったのです。

改正の内容は、ビール系飲料が10年をかけて、また日本酒などの醸造酒類は5年をかけて税率が統一されます。品目でみるとビールは減税、発泡酒や第三のビールは増税、日本酒は減税、チューハイやワインは増税となります。

またビールの定義も改正されました。麦芽比率67%以上が50%以上に、使える副原料が麦・米・とうもろこし等だったものに、果実や一定の香味料(麦芽の5%以内)が追加されました。これまで麦芽比率でビールの基準を満たしていても、副原料にハーブなどを使うクラフトビールの表示は「発泡酒」でした(税率はビールと同じ)。しかし、今回の改正で多くのクラフトビールが酒税法上「ビール」と表示できるようになりました。これにより今後は商品開発が加速して、個性を売りにするビールが増えるかもしれません。

税務のマメ知識

毎年変わる税制は8~9月頃に、各省庁や経済団体から税制改正に対する要望などが出されます。次に税制調査会がこれらをとりまとめます。そして、小委員会や総会で議論がされて、12月に税制改正の原案である「税制改正の大綱(たいこう)」が出来上がります。その後、閣議決定がされ、翌年1月の通常国会で法案が提出されます。そして国会で審議が行われて3月末までに改正法が成立するというのが一般的な流れです。

例えば平成28年度の改正法案は、提出が平成28年2月5日、成立3月29日、公布3月31日。平成27年度においては、提出が平成27年2月17日、成立と公布が3月31日といずれも公布直前の成立でした。4月1日に施行される法律は多くありますが、過去には施行日に成立が間に合わなかったという年もあります。この時は、さかのぼって法律が適用されました。

また予定通りに成立し公布された場合でも、さかのぼって適用される法律も少なくありません。例えば平成28年3月31日に公布された「給与所得者に支給する通勤手当の非課税限度額の引き上げ」があります。通勤手当の非課税限度額は、それまで最高10万円でしたが15万円に引き上げられました。この最高限度額は公布日をさかのぼり、平成28年1月1日以後に支払われるべき通勤手当から適用されています。

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【高い所ほど高くなる税に】

新聞などでも取り上げられたことのある「タワーマンションの固定資産税見直し」というお話はご存知でしょうか。

 これは、一般的に高層マンションの上層階の部屋が低層階よりも取引価格が高いのに、上層階でも低層階でも固定資産税が同じ(床面積などが同じ場合)というのは「公平な税負担」とは言えないので見直そうというお話です。

 まずは、よく耳にする「タワーマンション」という用語についてですが、この用語には階数や法的な基準などの定義はありません。「タワーマンション」とは通称で、一般的に「高さ60m以上、階数でおよそ20階建て以上の住居用建築物」に使われているようです。今回の見直しでは、平成30年度から新たに課税されることとなる高さ60mを超える建築物(建築基準法上の超高層建築物)で、複数の階に住戸が所在している建築物が対象になります。なお、平成29年4月1日前に売買契約が締結された住戸を含む建築物は対象外になります。

 課税額は、階が1つ上がるごとに約0.26%ずつ税額が増えます。例えば1階を100とすると、40階の部屋ならば1階に比べて約10%高くなります。また階数だけでなく、天井の高さや付帯設備が他の部屋と著しい差がある場合には、その差に応じた補正が行われます。なお、都市計画税や不動産取得税についても同様に見直しが行われています。

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