税務のマメ知識

【「タックスヘイブン」にメスが入る?】

 「タックスヘイブン」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?タックスヘイブンとは「租税回避地」のことであり、課税が完全に免除されたり著しく軽減されている国や地域を指します。つまり税制が優遇されている場所のことです。

その中でも特に有名なのはケイマン諸島やバージン諸島などが挙げられます。多国籍企業や富裕層が税金から逃れるために、これらの国や地域に多額の資産を移しているのが現状です。極端な場合では、脱税行為やマネーロンダリング、テロなどの犯罪の資金に悪用されるケースもあるようです。

このように以前より問題視されてきたタックスヘイブンですが、2021年に開催された先進7カ国の財務大臣による会合(G7)で、課税逃れに対する国際ルールが合意されました。この会合では法人税率の引き下げ競争に歯止めをかける共同声明が出され「最低税率15%以上」を目指す方針で一致しました。

とはいえ、色々な利権や思惑が錯綜(さくそう)する中、今後は先進国のみならず新興国も交えた交渉で、どのような国際的な結束を見せられるかが問われてくるでしょう。しかし今回の会合で合意されたタックスヘイブン対策は、大きな時代の変革であることは間違いなさそうです。ちなみに、ときどきタックスヘブン(税金天国)と勘違いしている人もいるようですが、それは間違いです。

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【開業資金を調達する際の注意点】

 

「脱サラして個人で事業を始めようと考えています。その際、資金を調達する先としてはどこが理想的なのでしょうか」という質問がありました。

開業資金を調達する場合、一般的には親族から借りたり、銀行から融資を受けるケースが多いと思います。友人などから借りるという方法もありますが、お金のトラブルは後々、大変なことになるためできるだけ避けたほうがよいでしょう。

そこで、親族からお金を借りる場合は税務上、気を付けなければならない点がいくつかあります。例えば、きちんと契約書を作成して毎月、通常の金利で利息や元本の返済を行っていても、生計を共にしている親族への利息は必要経費とはなりません。

また契約書を作成せずに返済もしていない状況であれば、借りたお金は「贈与ではないか」と税務署から指摘を受ける可能性もあります。そうならないためにも、親族から借りる場合であってもきちんと契約書を作成し、その契約書に則って返済しましょう。とはいえ、長い時間をかけて商売をしていくわけですから、やはり銀行との関係は大切になります。

実績と信用を作って将来のチャンスやピンチのときにも融資が受けられるように、早いうちから銀行とのパイプを作っておいたほうがよいかもしれませんね。新たな人生のスタートでつまづかないように気を付けましょう!

 

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【不要品を売ったときに税金はかかる?】

 

フリーマーケットなどで不要となった日用品や古本などを売って、家の中の整理整頓とお小遣い稼ぎの一挙両得を楽しんでいる人も多いでしょう。最近ではスマートフォンのアプリを利用して簡単に売ったり買ったりすることができるようになり、ますます便利になっています。さらに不要品を売ったら思ってもみなかった値段がついて、多額の利益を得るというケースもあるようです。

では、このような場合に税金はどうなるのでしょうか。家具・自家用車・衣類など生活に通常必要な「生活用動産」の譲渡による利益に対しては、税金はかかりません。ただし貴金属や宝石・書画・骨とうなどについては例外もあり、1個または1組の価額が30万円を超えるような高級な品を売って得た利益に対しては税金がかかります。とはいえ、すべての利益に対して税金がかかるというわけではありません。

このような譲渡による場合には特別控除(最高50万円)が認められており、50万円までの利益に関しては課税の対象外なので税金はかかりません。この制度があるため自宅にある生活用動産を売っても、ほとんどのケースで税金は発生しないのではないでしょうか。

しかしながら、何度も反復的に売買を行って利益を得ているような場合には、その行為が営利目的とみなされて課税の対象となるので注意しましょう。

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【大企業が中小企業になるひとつの理由】

 2021年3月、旅行会社大手のJTBが、資本金を23億400万円から1億円に減少させました。そこで今回はこの「減資」について考えてみましょう。

昨今のコロナ禍において、旅行業界はその影響を最も受けている業種のひとつです。企業の業績は悪化し今後も厳しい状況が続くと思われ、1秒でも早い回復の兆しを待ち望んでいることでしょう。そこで打った手が今回の減資です。

減資には「有償減資」と「無償減資」があります。有償減資は会社の財産を株主に払い戻して行うもので、無償減資は会計上の処理により形式的に行うものです。今回のJTBの減資は無償減資の形をとりました。では、なぜそうまでして減資を行う必要があったのか?それは、減資をすることにより税制上のメリットを享受できるからです。法人税法では資本金の額により税制上の取り扱いが異なります。その額の分岐点が「1億円以下」か「1億円超」かなのです。

例えば、資本金が1億円以下であれば法人税の税率が軽減されたり、繰越欠損金が全額控除できるようになったりと、多くのメリットを受けることができます。また法人事業税においては外形標準課税が適用されないため、税負担を抑えることが可能となります。これらのことから今回のJTB以外にも、やむなく減資に踏み切る大企業は他にもあるようです。

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【2021年度の税制改正大綱について】

 2021年度の税制改正の大綱が閣議決定されました。その中にはポストコロナに向けた経済構造の転換・好循環の実現を図るため、企業については「デジタル技術を活用した企業変革を推進する」ための「デジタルトランスフォーメーション投資促進税制」が新たに創設されます。また申告書や届出書における押印の廃止、電子帳簿保存の簡素化などがあります。

例えば、法人税においてはポストコロナに向けて産業競争力を強化するため、デジタル技術を活用した企業環境を構築すべく、社内に整備されているサーバーやソフトウエアなどをクラウドシステムに移行するための投資(ソフトウエア・機械装置・器具備品の取得)を行った場合に税額控除(5%・3%)または特別償却(30%)ができる措置が創設されます。

また整備面においては行政手続きで書類の押印義務が見直されます。そのため一部の例外を除いては、確定申告書や各種届出書についての押印が不要となります。さらに電子帳簿保存の簡素化については、従来は事前に必要だった税務署長の承認が廃止されたり、信頼性の高い電子帳簿については過少申告加算税を5%軽減するといった刺激策が講じられます。

今後、データの電子化がますます加速していくため、どこまでデジタル社会の実現に近づけるかが期待されるところでしょう。

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