税務のマメ知識

【一攫千金で手に入れた夢の後処理は忘れずに】

一攫千金は夢があって魅力ですが、その後の適正な処理も大切です。競馬や競輪などの公営ギャンブルで得た一定以上の所得は「一時所得」や「雑所得」として申告する義務があります。

例えば競馬で馬券を自動的に購入するソフトウェアを利用して独自の条件設定などでその年のほぼ全てのレースに挑戦し、年間を通しての収支で利益を得られるようにした場合は雑所得に該当します。その際の外れ馬券の購入費用は必要経費となります。

一方、一般の競馬愛好家については一時所得に該当し、外れ馬券の購入費用は必要経費として控除することはできません。このように特殊な場合を除いては、年間50万円までの競馬の払戻金には税金はかからず申告する必要はありません。税金がかかるとしてもその対象は50万円を超えた金額の半分です。

国の行政機関である会計検査院の発表によると、2015年に公営ギャンブルで1回の払戻金が1050万円以上だったケースは約530口で127億円の払戻金があったそうです。このうち一時所得や雑所得で適正に申告されたのは50数件、約20億円にとどまったとか。

現在、窓口での購入や払戻金の受け取りに本人確認は不要で、主催者側が税務当局に通知する仕組みもありません。そのため適正な申告を促す取り組みが課題となっています。ちなみに宝くじの当選金は非課税です。

税務のマメ知識

【決算間際でもできる節税のイロハ】

会社を経営する上で避けては通れないのが税金の問題です。納税は義務とはいえ、できる範囲の適切な節税は心掛けたいものですね。

一言に節税といっても「支出を伴わないもの・支出を伴うもの」「普段から取り組めるもの・決算間際でも間に合うもの」など、いくつかに分類することができます。多くの場合、決算の直前に慌てて行うようなイメージもありますが、普段から計画的に取り組むことが望ましいでしょう。

例えば、会社の利益と役員報酬のバランスだったり、省エネ設備の導入など将来に向けて行う投資により特別償却や税額控除などの優遇措置も活用することができます。これらは普段から計画的に取り組めるものです。

一方で決算間際でも間に合うものとしては、当期に発生した費用ではあるものの支払いが次の期に確定している通信費や広告宣伝費、社会保険料、給与などの未払費用や未払金を当期の経費として計上する方法です。これは支出を伴わない節税なのできちんと計上することが大切です。

また支出は伴いますが、決算間際にできるものとしては中小企業倒産防止共済や法人保険への加入などがあります。このように節税には色々な手段や方法がありますが、この先の会社の業績に大きな影響を及ぼすため、あらかじめ自社に合った最適なプランを整理しておきたいですね。

税務のマメ知識

中小企業の経営者の高齢化が急速に進む中、円滑な代替わりを促すため10年間の特例措置として「事業承継税制」が拡充されました。

現行制度では非上場の自社株式を後継者が引き継いだ際に発生する贈与税や相続税が、その後継者や相続人には大きな負担となっていました。そこでその問題を解決し、できるだけスムーズな事業承継を後押しするために、一定の要件のもとで贈与税や相続税の納税が猶予される制度が、2018年度の税制改正によって大きく変わりました。

中でも重要なポイントは2つあります。1つ目は、2023年3月31日までに「特例承継計画」を都道府県庁に提出すると2027年12月31日までに限り、自社株式の贈与や相続の際にかかる贈与税と相続税が一切かからない仕組みになったことです。

2つ目は、雇用の要件が実質的に撤廃されたことです。改正前の制度では納税を猶予されても5年間平均で雇用者数の8割を維持することが義務付けられていました。それができなければ猶予された贈与税と相続税の全額を納付しなければなりませんでした。しかし、今回の改正により実質的にこの要件が撤廃され、リスクが大幅に軽減されたのです。

わずか10年という限られた期間ですが、中小企業の経営者にとっては事業承継について考える絶好のタイミングではないでしょうか。

税務のマメ知識

【消費税が課税されない取り引きとは】

 1989年4月1日に導入され今ではすっかり定着した消費税は、商品の販売やサービスの提供などの取り引きにかかる税です。現在の消費税率は8%ですが、その内訳は国税の消費税(6.3%)と地方税の地方消費税(1.7%)となっています。

このように消費税は日本国内において行われる商行為に対して課税されますが、一定の取り引きについては消費税の性格や社会政策的な配慮などから非課税となっています。

その代表的な取り引きのひとつに土地の譲渡や貸し付け(一時的なものを除く)などがあります。 土地は建物と異なり劣化しないため「消費」という概念にそぐわないので課税はされません。

また同じような観点から利子、保証料、保険料や印紙などの譲渡、住民票や戸籍抄本等の行政手数料などについても非課税とされています。

さらに国民の健康・社会福祉・教育分野においては社会政策的な配慮から社会保険医療、介護保険サービス、一定の要件を満たす各種学校の授業料、住宅の貸し付け(一時的なものを除く)などについても非課税とされています。このように一見すると全ての取り引きやサービスについて課税されるイメージの消費税にもいくつかの例外があるのです。

2019年10月1日から税率が10%になる予定の消費税ですが、私たちの生活にはどのような影響を及ぼすのでしょうか。

税務のマメ知識

【賃上げと社員教育をすると税額控除に】

 「新たな人材が欲しいところですが、業界全体が人手不足で今すぐに人を増やすことは難しい状況です。

そのため会社としては、従業員教育に力を入れて生産性を向上させつつ、徐々に新たな人材を確保していけたらと考えています。そこで、このような経営強化を支援してくれる税制などがあれば活用を検討したいため教えていただけないでしょうか」というご質問がありましたので、改正のあった所得拡大促進税制をご紹介いたします。

中小企業者等では「給与総額が前年度以上」で「継続雇用者給与等支給額が前年度比で1.5%以上増加」した場合、給与等支給総額の前年度増価額の15%の税額が控除されます。また継続雇用者給与等支給額が対前年度比で2.5%以上増加しており「当期の教育訓練費が対前年度比10%以上増加」または「中小企業等経営強化法による経営力向上の認定を受け経営力向上が確実になされている」といった要件のいずれかを満たす場合には、25%の税額が控除されます。

ただし税額控除の上限はいずれも法人税額の20%になります。例えば25%の税額控除の要件を満し今期の給与等支給総額が1500万円、前期が1200万円で法人税が250万円の場合、対前年増加額300万円の25%である75万円が税額控除の対象となりますが、上限が法人税額の20%になるため税額控除額は50万円になります。

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阪本会計事務所
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