阪本司法書士事務所 平成30年1月

【今月のテーマ:『相続はお済みですか月間』のご案内

 

明けましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になりました。

本年もどうぞ宜しくお願い致します。

 さて、日本司法書士会連合会と各都道府県の司法書士会では、毎年2月を「相続登記はお済みですか月間」と定め、相続登記の手続きを促す啓発活動の一環として、相続登記に関する無料相談会を開催しています。

相続登記は期限が定められていないため、手続きが遅れがちであるうえ、中にはそのまま放置していたり、うっかり忘れてしまう方もいます。

しかし、相続した土地や建物を亡くなった人の名義のままにしておくと、いざ売るという場合や、担保に入れて融資を受けようとする場合などに、手続きが順調に進みません。

また、相続人が亡くなり新たな相続人が現れ権利が複雑化してしまうと、手続きにかかる時間も費用も余計かさむようになりますので、相続登記は早めに終わらせておくことをおすすめしています。

登記申請は自分でもできるのですが、揃える書類が多数ある上、個々の相続によって千差万別ですので、専門家にご相談いただくのが確実な方法です。

こうした背景から実施される「相続登記はお済みですか月間」ですが、平成30年2月1日(木)~平成30年2月28日(水)の期間中、全国各地の司法書士が無料の相談会を開催します。

当職も、相続登記に関する無料相談をしておりますので、どうぞお気軽にご連絡下さい。ご相談は、面談でもお電話でも可能ですが、面談の際は事前に電話で予約をお取り頂けますよう、宜しくお願いいたします。

所長の一言 平成30年1月

あらためまして、本年も宜しくお願い申し上げます。

さて、平成30年度税制大綱が昨年12月に発布されました。その中で今回取り上げたいのは、青色申告特別控除の控除額の引き下げについてです。

現在、青色申告書の承認申請の届出を行っており、複式簿記による記帳かつ貸借対照表と損益計算書を付けて申告している場合、65万円の青色申告特別控除を受けることができます。それが、以下のように改正される予定です。

①取引を正規の簿記の原則に従って記録している者に係る青色申告特別控除の控除額を55 万円(現行:65 万円)に引き下げる。

②上記①にかかわらず、上記①の取引を正規の簿記の原則に従って記録している者であって、次に掲げる要件のいずれかを満たすものに係る青色申告特別控除の控除額を65 万円とする。

― 中略 ―

ロ その年分の所得税の確定申告書、貸借対照表及び損益計算書等の提出を、その提出期限までに電子情報処理組織(e-Tax)を使用して行うこと。

つまり、書面による個人の確定申告については55万円の青色申告特別控除になってしまうということです。(正規の簿記の原則に従っている者以外の青色申告事業者10万円の特別控除は変更とならない予定)

最近の電子申告の普及率を見ますと、法人税の電子申告状況については平成25年の67.3%から平成28年には79.3%となり、普及率が上昇して約8割になっているのに対し、個人の確定申告の電子申告状況については、平成25年の51.8%から平成28年の53.5%とほぼ普及率が変わっていないことが判ります。(平成29年8月国税庁発表 平成28年度におけるe-Taxの利用状況等についてより)確かに個人の確定申告は、給与所得者の申告等多岐に渡りますが、それでも電子申告の普及率は高いとは言えません。国としては、個人の電子申告による確定申告の普及率を上げる狙いがあるのでしょう。

この税制大綱は法案が成立すれば、所得税については2020年より、住民税については2021年より改正される予定です。それまでに電子申告によっての申告でない方は、導入を検討されることをおすすめします。所得控除の10万円は税額にすると数万円の節税効果があるからです。

阪本司法書士事務所 平成29年12月

【今月のテーマ】『贈与VS相続 どっちがお得?』

 

先月号で、贈与税のかからない基礎控除の範囲内(110万円以下)での贈与を利用して、不動産についても生前贈与が出来る説明を致しました。

今号では、具体的な事例を挙げて、生前贈与をした場合としない場合で、どれくらい費用が変わってくるのかをご紹介したいと思います。

(例) 父(被相続人)が評価額1,000万円の土地を持っている。相続人は、子供1人のみ。相続財産は、土地も含めて全部で4600万円。

①相続税の計算 (4,600万円-基礎控除3,600万円)×税率10%=100万円

②土地の相続登記の費用 登録免許税+司法書士手数料=10万円

①~②の合計 110万円

これを踏まえ、父名義の土地につき、毎年持分10分の1(100万円相当)ずつ、10年かけて子に生前贈与した場合の費用を計算してみます。

①不動産登記の登録免許税 課税価格100万円×税率20/1000×10回=20万円

②不動産登記の司法書士手数料 2万円~3万円×10回=20万円~30万円※

③不動産取得税 課税価格100万円×税率3%×10回=30万円

①~③の合計 70万円~80万円 

(※司法書士手数料は自由報酬のため、平均的な報酬額で計算しています。)

この事例では、生前に1,000万円の土地を子供に贈与しておくと、被相続人の相続財産が3,600万円に減り、相続税の基礎控除の範囲内に収まるので、相続税は0円となります。また、10年かけて行う土地の贈与登記等にかかる費用は、合計で70万円~80万円ですから、30万円~40万円程の費用削減効果があることが分かります。

さて、早いもので、今年も残すところあとわずかとなりました。皆様方には、司法書士の当職も何かとお世話になりました。本年中の御愛顧に心より御礼申し上げますとともに、来年も変わらぬお引き立てのほど、宜しくお願い申し上げます。

所長の一言 平成29年12月

現在でもIT化・国際化が進んでいる中で、仮想通貨と呼ばれる新たな市場が構築されつつあります。

仮想通貨とは、インターネットを通じて不特定多数の人との間で、物品やサービスの購入などに利用できる仮想の通貨です。代表的なものにビットコインがあります。しかし、法定通貨のような国家による保証はありません。また、他国からの国際的な要請や、仮想通貨事業者の破綻事案を踏まえ、仮想通貨交換サービスが適切に行えるよう制度の整備が行われました。

仮想通貨に関する課税の方法については、消費税と所得税の問題があります。

消費税ですが、以前は仮想通貨は消費税がかかるものとされてきました。買ったときは課税仕入、売ったときは課税売上となっていたわけです。しかし、平成28年6月に法律が定められ、平成29年7月以後は有価証券に類するものの範囲に含められたので、仮想通貨の売買は非課税となりました。

また、所得税においては、仮想通貨を使用することにより生じる損益は、事業所得等の営業の原因により生じる場合を除き、原則として「雑所得」に区分されます。

現実にはない仮想(ヴァーチャル)の世界で通貨が生まれ、取引される世の中となりました。時流を読みつつ経営していくことが、経営者にとって非常に大切になっていきます。

<最後に>

今年の4月に開業しまして、皆様方はじめ多くの方のおかげで、初年度を無事終えることができました。私にとって2017年は、公私ともに大変充実した一年となり、忘れることのできない年となりました。来年もさらに精進し、本年以上に充実した年となりますよう努めます。皆様におかれましても、素晴らしい一年でありますよう祈念致します。来年も、どうぞ宜しくお願い致します。

阪本司法書士事務所 平成29年11月

『生前贈与の注意点について ~契約書は重要です~ 

去る11月11日(土)に、「第6回あんきな街なか講座・知ってトクする相続講座」と題しまして、税理士 阪本英久と、司法書士 阪本文栄の両名が講師としてお話させて頂きました。多数のご参加をいただきまして感謝しております。

その中で、贈与税のかからない基礎控除の範囲内(110万円以下)での贈与を利用して、不動産についても生前贈与ができるという説明を致しました。

具体例では、父名義の評価額1,100万円の土地を、子に対し、毎年持分10分の1(110万円相当)ずつ、10年かけて贈与するというものです。

すると、参加者の方から「毎年同じ相手から同じ金額の贈与を受け取り続けていると、税務署から多額の贈与を毎年分割して行っているとみなされてしまい、贈与税の納付を求められる可能性があると聞いたことがあるが、どうなんですか。」という内容のご質問を受けました。

これについては、毎年贈与契約を結び、それに基づき毎年贈与が行われ、各年の受贈額が110万円以下の基礎控除額以下である場合には、贈与税がかからないことになっているという説明と、親子間であっても、きちんと贈与契約書をつくることが大事ですよ、というお話をしました。

  一方で、毎年110万円ずつ10年間にわたって贈与を受けることが、贈与者との間で契約(約束)されている場合には、契約をした年に、『定期金給付契約』に基づく定期金に関する権利(10年間にわたり110万円ずつの給付を受ける契約に係る権利)の贈与を受けたものとして贈与税がかかる、という国税庁の通達がありますので、注意が必要です。

俗に『贈与は証拠づくりが大切』と言われますが、贈与をうまく使うことにより、相続税と贈与税を合わせた総額の税金を安くすることができる一方で、贈与は双方の合意が必要で、「あげます」「もらいます」という意思があったことを、証拠として残しておく必要があります。証拠がないとトラブルの原因になり、せっかくの節税対策が無駄になってしまいます。

贈与の証拠づくりで、最も一般的なのは「贈与契約書」です。ご自身でも作成できますが、不備がないよう、司法書士・税理士といった専門家にご依頼されることをお勧めします。

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