所長の一言 27年4月

今月号はお休みとなります。

阪本司法書士事務所 所長の一言 27年4月

【今月のテーマ:『権利証』→『登記識別情報』への移行について(その2)】

 

前回は、不動産登記法の改正により従来の『登記済権利証』から『登記識別情報』へ移行していくことについてご説明いたしましたが、今回はこの登記識別情報の管理についての注意点について触れたいと思います。

 

従来の権利証は、『権利証』という法務局の印鑑が押された書類そのものが重要だったわけですが、登記識別情報の場合、文字通り『情報』なので、法務局から交付された登記識別情報が記載されている紙そのものには意味がありません。つまり、「12桁の登記識別情報を知っている事」が重要になるのです。ですから、目隠しシールを剥がして情報を撮影して、画像データとして保存したり、何か別の紙にメモをして保管した後、用紙自体は破棄しても構わないのです。

しかし逆に言うと、第三者に登記識別情報を盗み見られた場合、その人に権利証を持たれているのと同じ事になってしまいます。登記識別情報さえ知っていれば、後は印鑑証明書と実印を手に入れ(又は偽造して)、あたかも不動産所有者になりすまして、勝手に不動産を売って所有権移転登記をする事も不可能ではないということです。

 

最近ではデジタルカメラが携帯電話やスマートフォン等に当たり前についていて、誰でも気軽に画像を撮影できます。第三者に不正に登記識別情報を知られる事を防ぐためにも、必要が生じるまでは目隠しシールを剥がさないで保管することをおすすめしています。

 

このように、従来の登記済権利証から新しい登記識別情報へと順次切り替わっていくのですが、今お持ちの権利証の取扱いはどうなるのか、気になるところではないでしょうか。次号では権利証の取り扱いについて、ご説明したいと思います。

阪本司法書士事務所 所長の一言 27年3月

【今月のテーマ:『権利証』→『登記識別情報』への移行について(その1)】

 

『登記済権利証』なら、「金庫に大事に保管してあるあの書類のことね」とお分かりになる方が多いかと思いますが、『登記識別情報』と聞いて、何のことかピンとくる方はまだまだ少数ではないでしょうか。

 

平成18年までは、売買・相続・贈与等の所有権移転登記や抵当権設定登記等をして権利を取得した際には、登記申請書の副本に法務局の印鑑が押された『登記済権利証』が発行されていました。一般的にはあまり知られていないのですが、平成17年に不動産登記法が大幅に改正され、登記済証の交付に代えて、登記名義人(新しく権利を取得した人)に対し『登記識別情報』を通知することとされました。高山支局では、平成18227日以後に登記申請すると、権利証ではなく、この登記識別情報が交付されるようになっています。

 

では『登記識別情報』とはどんなものか、まだご存知ない方に説明したいと思います。登記識別情報は、12桁の数字とアルファベットのランダムな組み合わせからなる、いわば暗証番号のような「情報」です。不動産ごと、登記名義人ごとに異なる登記識別情報が交付されます。

書面で登記申請した場合は、登記完了後に下部に目隠しシールを貼ったA4サイズの「登記識別情報通知」と記載された書類が法務局から交付され、目隠しシールを剥がすとそこに12桁の登記識別情報が印字されている訳です。このシールは一度剥がすと再度貼れないタイプのシールになっています。他には、現在はインターネットを使ってオンラインで登記申請が出来るのですが、オンライン申請をした場合に、オンラインで自己のパソコンに「登記識別情報のファイル」をダウンロードするやり方もあります。まさに「情報」なんですね。

 

この登記識別情報の管理についての注意点や、従来の権利証の扱いについては、また次回にご説明いたします。

所長の一言 27年3月

問題解決力についての考察

 

皆さんは、駐車違反とかスピード違反等の交通違反で処分された時、罰金制度や警察の取り締まりのせいにされますか。

 

ミスを他人のせいにしたり、制度のせいにしたりする人は、問題解決力に疑問を持たざるを得ないと、「なぜか、ミスをしない人の思考法」(著者:中尾政之)という本に書いてありました。

 

また、人のせいにしない人は、ミスが少ない。とも。

弁解・言い訳・責任転嫁をいくらしたところで、問題は解決しない。

問題解決は、真っ向からこれに取り組むことから始まる。

 

この著者が、ある電機メーカーの経営者との会話が載っていましたが、その経営者が、「何か問題が発生したら、全て自分の責任と考えるようにしている。」

「自分が悪いと考えれば、即座に対策を考えます。人のせい、環境のせいにしていたら、ワンテンポ対処が遅れます。」

売り上げが上がらない理由を不景気のせい、政治のせい、社員のせいにしていたら、根本的な解決策など浮かばない。

自分が悪いと考えれば、必死になって解決策を考える。

 

経営に、他力本願は禁物である。自分も深く反省したい。

阪本司法書士事務所 所長の一言 27年2月

【今月のテーマ:相続関係書類は保管していますか?】

前回は、「相続登記は早めに済ませておいた方が良いですよ」というお話をさせて頂きました。ちょうど最近、あるお客様から古い相続登記のご依頼を承りましたので、ご紹介させて頂きます。

ご依頼主は、昨年お父様が亡くなられ、お父様名義の土地・建物の相続登記をしようと固定資産評価通知書を取得したところ、現在住んでいる建物の名義が、父でも祖父でもなく、明治3年生まれの曾祖父の名義のままだということが判明しました。登記簿を調べてみると、明治40年に曾祖父が売買で所有権を取得したままになっています。建物の構造は「木造板葺平家建」、附属建物には「畜舎」が登記されたままです。当然現在ではそれらの建物は全て取壊して、全く違う建物が建っているということです。

建物は、取り壊して新築した時は、表題登記の変更を申請しなければならないきまりですが、やらないでも罰則規定があるわけではないので、ほったらかしにしているケースも多々あるのが実情です。しかし将来、例えば家を新築することになった場合、新築する建物と土地を担保に銀行から融資を受けることもあるかもしれません。その際、曾祖父の名義のままでは登記ができないので、融資を受けられないなんてことにもなりかねません。

今回のご依頼主のケースでは、相続関係者は合計9名(内2名は大正生まれ)でしたが、全員から実印を押印して頂く書類があり、印鑑証明書と戸籍も揃える必要がありました。遠方にお住まいの方もいて、1か月ほど時間を要しましたが、最近書類が全て揃ったので、登記申請する準備が整ったところです。

このように3代も前の相続登記が比較的早期に実現できるのは幸運な事例です。そのポイントとなったのは、曾祖父の配偶者(曾祖母)が亡くなった時(昭和42年)と、祖父が亡くなった時(平成3年)の相続関係書類がすべてきちんと保管されていたことと、相続関係者の内、大正生まれのお二人がご健在の間に実現できたこと、親族が皆さん協力的であったことです。

中でも、相続関係書類というのは、戸籍謄本や遺産分割協議書、印鑑証明書等の書類一式ですが、何年経とうと内容が変わるものではないので、今回のように被相続人の死亡から70年近くたった現在でも使うことが出来るのです。もしこの書類がなかったとしたら、今回の曾祖父名義の登記を現在の相続人名義にするためには、もっとたくさんの書類を揃える必要があり、時間も費用も倍増していたのではないかと思います。

皆様もぜひ、相続関係書類は、権利証(登記識別情報)等と同様に、大切な「永久保存書類」として保管して下さいますようお願い致します。

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