所長の一言 平成29年12月

現在でもIT化・国際化が進んでいる中で、仮想通貨と呼ばれる新たな市場が構築されつつあります。

仮想通貨とは、インターネットを通じて不特定多数の人との間で、物品やサービスの購入などに利用できる仮想の通貨です。代表的なものにビットコインがあります。しかし、法定通貨のような国家による保証はありません。また、他国からの国際的な要請や、仮想通貨事業者の破綻事案を踏まえ、仮想通貨交換サービスが適切に行えるよう制度の整備が行われました。

仮想通貨に関する課税の方法については、消費税と所得税の問題があります。

消費税ですが、以前は仮想通貨は消費税がかかるものとされてきました。買ったときは課税仕入、売ったときは課税売上となっていたわけです。しかし、平成28年6月に法律が定められ、平成29年7月以後は有価証券に類するものの範囲に含められたので、仮想通貨の売買は非課税となりました。

また、所得税においては、仮想通貨を使用することにより生じる損益は、事業所得等の営業の原因により生じる場合を除き、原則として「雑所得」に区分されます。

現実にはない仮想(ヴァーチャル)の世界で通貨が生まれ、取引される世の中となりました。時流を読みつつ経営していくことが、経営者にとって非常に大切になっていきます。

<最後に>

今年の4月に開業しまして、皆様方はじめ多くの方のおかげで、初年度を無事終えることができました。私にとって2017年は、公私ともに大変充実した一年となり、忘れることのできない年となりました。来年もさらに精進し、本年以上に充実した年となりますよう努めます。皆様におかれましても、素晴らしい一年でありますよう祈念致します。来年も、どうぞ宜しくお願い致します。

阪本司法書士事務所 平成29年11月

『生前贈与の注意点について ~契約書は重要です~ 

去る11月11日(土)に、「第6回あんきな街なか講座・知ってトクする相続講座」と題しまして、税理士 阪本英久と、司法書士 阪本文栄の両名が講師としてお話させて頂きました。多数のご参加をいただきまして感謝しております。

その中で、贈与税のかからない基礎控除の範囲内(110万円以下)での贈与を利用して、不動産についても生前贈与ができるという説明を致しました。

具体例では、父名義の評価額1,100万円の土地を、子に対し、毎年持分10分の1(110万円相当)ずつ、10年かけて贈与するというものです。

すると、参加者の方から「毎年同じ相手から同じ金額の贈与を受け取り続けていると、税務署から多額の贈与を毎年分割して行っているとみなされてしまい、贈与税の納付を求められる可能性があると聞いたことがあるが、どうなんですか。」という内容のご質問を受けました。

これについては、毎年贈与契約を結び、それに基づき毎年贈与が行われ、各年の受贈額が110万円以下の基礎控除額以下である場合には、贈与税がかからないことになっているという説明と、親子間であっても、きちんと贈与契約書をつくることが大事ですよ、というお話をしました。

  一方で、毎年110万円ずつ10年間にわたって贈与を受けることが、贈与者との間で契約(約束)されている場合には、契約をした年に、『定期金給付契約』に基づく定期金に関する権利(10年間にわたり110万円ずつの給付を受ける契約に係る権利)の贈与を受けたものとして贈与税がかかる、という国税庁の通達がありますので、注意が必要です。

俗に『贈与は証拠づくりが大切』と言われますが、贈与をうまく使うことにより、相続税と贈与税を合わせた総額の税金を安くすることができる一方で、贈与は双方の合意が必要で、「あげます」「もらいます」という意思があったことを、証拠として残しておく必要があります。証拠がないとトラブルの原因になり、せっかくの節税対策が無駄になってしまいます。

贈与の証拠づくりで、最も一般的なのは「贈与契約書」です。ご自身でも作成できますが、不備がないよう、司法書士・税理士といった専門家にご依頼されることをお勧めします。

所長の一言 平成29年11月

今年も、もう少しとなりました。年末に向けて、ジャンボ宝くじを購入予定であったり、日本中央競馬会の年末レースの目玉である「有馬記念」に心躍らせている方も、いらっしゃるのではないでしょうか?今回は、高額な宝くじの当選金や、競馬の当たり馬券(払戻金)の課税関係について見てみましょう。

まず、個人が受け取る日本の宝くじについては、非課税とされています。これは、当せん金付証票法に「当せん金付証票の当せん金品については、所得税は課さない」と規定されています(もちろん住民税も課税されません)し、また、購入した時点で販売元の自治体に約40%収益金として納めているからです。

一方、競馬の払戻金は一時所得に該当し、(馬券の払戻金-当たり馬券の購入費用-特別控除50万円)×1/2を他の所得と合算して、確定申告をしなければいけません。払戻金から購入した馬券費用を差し引いた金額が50万円を超えた方は、確定申告をしなければならない可能性がありますので、ご注意ください。

かつて、この競馬の払戻金が、必要経費が広く認められる「雑所得」とされた事件がありますのでご紹介します。

ある大阪のサラリーマン(以下)が、市販の予想ソフトを改良し、高配当が期待できる馬を選び出す方法を編み出しました。’07年~’09年にかけて原則週末100単位のレースの馬券を購入し、この期間で約30億円の払戻金を受け取りました。大阪国税庁は、が『一時所得』の申告漏れがあるとし、5億7千万円の脱税をしたとして起訴しました。しかし、が購入した馬券は約29億円で、払戻金から馬券購入費用を控除した金額約1億4千万円に対する納税額5,200万円とするべきであると主張しました。判決では、所得税法違反は認めて、有罪判決となりました。しかし、脱税額については「利益は外れたレースも含めて継続的に馬券を購入してきた結果によるもので、当たった馬券の購入代だけでなく、外れ馬券の代金も必要経費になる」というS側の主張を認め、5200万円に減額されました。

この事例は、同じ競馬の払戻金でも「たまたま馬券を買って当たった」場合のように一時所得的な考え方と、「事業のように反復継続的に馬券を買っている」場合のように雑所得的な考え方と、課税形式が異なることを明示した興味深い判決です。

また、国税当局がいかに、法律にのっとって課税する「課税法律主義」であるかを顕著に表した事件であると考えます。この考え方に相反する、「課税公平主義(納税者に平等な課税を促す)」の考え方を持っていないと、正しい納税は勧められません。租税裁判の多くは、この租税法律主義と租税公平主義の食い違いにより起きているのです。

阪本司法書士事務所 29年10月

今号では、「登録免許税」について、ご紹介したいと思います。

登録免許税とは、登記を申請する際に、国(法務局)に納める「税金」です。 法律上、資産の権利に移転や変更があった場合には、その移転や変更に対して、国が税金を課すと決められています。 例えば、領収書は、その額面が一定額を超えると収入印紙を貼らなくてはなりませんね。これは、お金という資産の権利が移転したことに対して課税されている訳です。

登記手続も、不動産という資産の権利(所有権など)を取得(所有権移転など)したり、変更(住所変更など)する手続ですので、登記申請に際しては登録免許税という「税金」を納める必要があるのです。

いくら納めなければいけないかは、申請する登記の内容に応じて、法律(登録免許税法)により細かく定められています。また、期間限定の登録免許税軽減措置もあり、結構ややこしいのですが、主な登記の税率をご紹介しますと、

所有権移転の登記 売買(建物) (不動産価格)×1000分の20

                                〃       (土地) (不動産価格)×1000分の15(H32年3月末迄)

      〃     贈与       (不動産価格)×1000分の20

    〃     相続         (不動産価格)×1000分の4

所有権保存(新築建物)の登記  (建物価格)×1000分の4

      〃   ※住宅用家屋証明書を添付→(建物価格)×1000分の1.5

            担保権の設定登記 (債権額)×1000分の4

不動産登記の場合、不動産価格とは固定資産台帳に登録されている課税標準価格(評価額)です。

例えば、評価額が1000万円の土地と、500万円の建物を売買する際の登録免許税は、

土地1000万円×15/1000=150,000円

建物500万円×20/1000=100,000円 合計250,000円 になります。

また、担保権設定の場合、担保する債権の金額×4/1000です。例えば、債権額2000万円の抵当権の場合、2000万円×4/1000=80,000円 になります。

 これは一般的にはあまり知られていないと思いますが、この抵当権設定の際の登録免許税ですが、「日本政策金融公庫」からの借入の場合、なんと、非課税になります(実は私も最近初めて知りました)。仮に、5000万円の借入で抵当権を設定する場合だと、登録免許税だけで通常20万円かかるところがタダになるわけですから、見逃せない情報だと思います。が、その反面、日本政策金融公庫から融資を受けようと思うと、色々と制約があったり、厳しい条件がついたりするのでしょうね…

 

所長の一言 平成29年10月

最近、相続についてのセミナーを行う機会が多くなりました。

平成27年より相続開始の税制改正にて、相続税の基礎控除プラス法定相続人1人あたりの控除額の見直しがあったことにより、国税当局も相続税の申告が必要になる人が多くなる見込みでした。実際、データを確認すると、平成26年申告者数と平成27年の申告者数は、5万6千人から10万3千人に大きく増加したことが見てとれます。(下記グラフ参照)

被相続人の推移被相続人数の推移

『国税庁HP

平成27年分

相続税の申告より』

 

 

 

セミナーの機会が増えたのは、相続税申告対象者が増えたことや、超高齢化社会に突入していく背景も後押しし、「自分は相続税を払う必要があるのか?」、「自分が死んだあと、遺族が過剰な相続税を支払ったり、遺産をめぐって争続にならないようにしたいけどどうすれば良いか?」など、意識が高まってきた表われであると推測しています。

きたる11月11日(土)、本町商店街の方々が主となって開催される【第6回 飛騨高山あんきな街なか講座(以下、まちゼミ)】に参加させていただくことになりました。内容は『知ってトクする相続講座』と題しまして、私は主に相続税の対策について、司法書士の妻は主に相続登記についてお話しさせていただきます。相続について疑問に思っておられることを解決できるお手伝いができればと考えております。

また、まちゼミでは講義だけでなく、作ったり食べたり遊んだりといった体験型のゼミも開講されていますので、同封のパンフレットをご覧いただき、皆様も是非『まちゼミ』にご参加いただければ幸いです。私も、他の方主催のゼミを聴講する予定です。

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