所長の一言 平成30年3月

シリーズ「法人と個人」:第1回 法人と個人の概念の違いとは?関連画像

 

確定申告も無事終えましたが、これから法人の顧問先様の決算・月次に向かってまいります。個人のお客様の試算表を確認しながら、法人と個人の考え方の違いについて数回に渡りお話ししようと考えました。少々学術的な内容になりますが、お付き合いください。

『法人』とは、そもそも法律で作られた人格であり、漢字に『人』が入っていますが、人間ではありません。そして、法人は利益を出すことを目的として設立されます(一部特殊法人は除く)。つまり、法人の活動はすべて営利活動に繋がっていると考えられるのです。

株式会社を前提としますと、法人を設立するには、株主からの出資が必要で、その株主からの出資されたお金で商品を買ったり、設備投資をしたりします。法人で営業業務を行っていくのは、取締役と呼ばれる業務執行役員で、代表取締役と呼ばれる人はその取締役の中で代表権を持っている人ということです。法人は名称の中に必ず、有限会社・株式会社・合同会社といった法人の種類が入ります。

一方、『個人』は事業主個人の営業活動を記録していきます。個人は法人とは異なり、営業を行っていくのも、出資をするのもすべて事業主個人です。個人の事業活動は、事業主の日常生活の延長と捉えることもできるので、必要経費が曖昧になりがちです。たとえば、事業主が出張に行った際の食事代については、人間は食事をすることが当たり前ですので、必要経費に入れることは原則できません。家事費扱いです。

また、個人は屋号といった自分の事業の名称を自由に決めることができます。屋号には、有限会社・株式会社といった名称を使用することはできませんので、そこで法人と個人を区別することはできます。ちなみに、「阪本会計事務所は法人ですか?」という質問を受けますが、有限会社・株式会社といった文言は入っていませんので、法人ではありません。

次号以降で、個人と法人の違いについて、より掘り下げてお届けしていきたいと考えています。

阪本司法書士事務所 平成30年2月

【今月のテーマ:『120年ぶりの民法大改正について(その1

 

平成29年5月26日,民法の一部を改正する法律が成立し、同年6月2日公布されました。施行日は,平成32年(2020年)4月1日(一部の規定を除く)です。

民法は,私たちの生活に最も大きく関わる重要な法律といえますが,この民法のうち,債権関係の規定(契約等)は,明治29年(1896年)に民法が制定された後,約120年間ほとんど改正がされていませんでした。

今回の改正は,民法のうち債権関係の規定について,取引社会を支える最も基本的な法的基礎である『契約』に関する規定を中心に,社会・経済の変化への対応を図るための見直しを行うとともに,民法を国民一般に分かりやすいものとする観点から,実務で通用している基本的なルールを適切に明文化することとしたものです。

改正法が施行されると,私たちの生活に大かれ少なかれ影響が出ます。改正内容は幅広く,盛りだくさんですが,特に重要な点については,知っておく必要があると思います。

まずは,改正の柱となる以下の5つをご紹介します。

1. 消滅時効の特例である170条から174条まで(短期消滅時効)が削除され、時効期間は原則として  「権利行使できることを知った時から5年」に統一されました。

2. 法定利率が現行法の年5%から年3%に引き下げられました。さらに民間の金利動向に合わせて変動         していく制度が導入されました。

3. 保証債務について、個人の保証人を保護する規定が詳細に定められました。事業用融資の債務についての保証契約については、特に公証人による公正証書の作成や保証人の意思を確認する制度が詳しく定められました。

4. 現在の市民生活は約款によって規制されています。電気・ガス・鉄道・運輸・航空・金融・インターネットなどで広く適用されている約款が当事者を拘束する契約となっています。そこで、約款の有効要件として、定型約款を契約内容とする旨の表示を要求する等、規定を整備しました。

5. その他、①意思能力の新設、②代理規定の整備、③債務不履行、④解除、⑤危険負担、⑥瑕疵担  保、⑦債権者代位権、⑧詐害行為取消権、⑨将来債権の譲渡、⑩賃貸借に関する存続期間・妨害排除・原状回復・敷金の扱い等など幅広い改正が行われました。

個々の内容については,次号から随時ご紹介いたします。

所長の一言 平成30年2月

寒い日々が続きますが、いかがお過ごしでしょうか?我々の業界でも2月16日より確定申告がはじまり、いよいよシーズン到来という気分になってまいります。

今は平昌オリンピックが盛り上がっています。オリンピックでは金銀銅の各メダルが思い浮かびますね。会計の世界でも金銀銅ではありませんが、色に関係する事柄が存在します。

白色申告・・・一般的に青色申告に相反する申告制度の名称。白色申告の届出というものはなく、税務署に何の届出もすることなく会計帳簿・決算書を作成すること。会計の処理は簡単。

青色申告・・・税務署に届出することによって有利な税制を受けることが出来る申告制度。

特別控除があったり、損失が出た場合翌期に繰り越せたり、一定額までの資産を当期の費用にすることができたりといった特典があります。簿記の原則に従い作成するので、処理は白色申告制度にくらべると複雑。

青伝票・赤伝票・・・会計伝票の枠の色により、そう呼びます。青枠のものが入金・赤枠のものが出金の意味を表します。

黒字・・・記帳する際、不足額や損失額が出なければ黒い字なので、収支がプラスであったら黒字と呼ばれます。

赤字・・・ 説明は割愛します。

赤札・・・採算割れの値札を赤い札に書いたり、赤い字で書いたことに関係があるという説や、ただ単に目立つからという理由で赤い紙を使っているという説などあります。売約済みの商品に貼るものも赤札と呼ばれています。

以上のように、会計に関する色は意外と多くあることがお分かりいただけると思います。会計の世界にはメダルがありませんが、経営者の方々は毎期黒い帳簿を目指して努力されていらっしゃることと存じます。

阪本司法書士事務所 平成30年1月

【今月のテーマ:『相続はお済みですか月間』のご案内

 

明けましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になりました。

本年もどうぞ宜しくお願い致します。

 さて、日本司法書士会連合会と各都道府県の司法書士会では、毎年2月を「相続登記はお済みですか月間」と定め、相続登記の手続きを促す啓発活動の一環として、相続登記に関する無料相談会を開催しています。

相続登記は期限が定められていないため、手続きが遅れがちであるうえ、中にはそのまま放置していたり、うっかり忘れてしまう方もいます。

しかし、相続した土地や建物を亡くなった人の名義のままにしておくと、いざ売るという場合や、担保に入れて融資を受けようとする場合などに、手続きが順調に進みません。

また、相続人が亡くなり新たな相続人が現れ権利が複雑化してしまうと、手続きにかかる時間も費用も余計かさむようになりますので、相続登記は早めに終わらせておくことをおすすめしています。

登記申請は自分でもできるのですが、揃える書類が多数ある上、個々の相続によって千差万別ですので、専門家にご相談いただくのが確実な方法です。

こうした背景から実施される「相続登記はお済みですか月間」ですが、平成30年2月1日(木)~平成30年2月28日(水)の期間中、全国各地の司法書士が無料の相談会を開催します。

当職も、相続登記に関する無料相談をしておりますので、どうぞお気軽にご連絡下さい。ご相談は、面談でもお電話でも可能ですが、面談の際は事前に電話で予約をお取り頂けますよう、宜しくお願いいたします。

所長の一言 平成30年1月

あらためまして、本年も宜しくお願い申し上げます。

さて、平成30年度税制大綱が昨年12月に発布されました。その中で今回取り上げたいのは、青色申告特別控除の控除額の引き下げについてです。

現在、青色申告書の承認申請の届出を行っており、複式簿記による記帳かつ貸借対照表と損益計算書を付けて申告している場合、65万円の青色申告特別控除を受けることができます。それが、以下のように改正される予定です。

①取引を正規の簿記の原則に従って記録している者に係る青色申告特別控除の控除額を55 万円(現行:65 万円)に引き下げる。

②上記①にかかわらず、上記①の取引を正規の簿記の原則に従って記録している者であって、次に掲げる要件のいずれかを満たすものに係る青色申告特別控除の控除額を65 万円とする。

― 中略 ―

ロ その年分の所得税の確定申告書、貸借対照表及び損益計算書等の提出を、その提出期限までに電子情報処理組織(e-Tax)を使用して行うこと。

つまり、書面による個人の確定申告については55万円の青色申告特別控除になってしまうということです。(正規の簿記の原則に従っている者以外の青色申告事業者10万円の特別控除は変更とならない予定)

最近の電子申告の普及率を見ますと、法人税の電子申告状況については平成25年の67.3%から平成28年には79.3%となり、普及率が上昇して約8割になっているのに対し、個人の確定申告の電子申告状況については、平成25年の51.8%から平成28年の53.5%とほぼ普及率が変わっていないことが判ります。(平成29年8月国税庁発表 平成28年度におけるe-Taxの利用状況等についてより)確かに個人の確定申告は、給与所得者の申告等多岐に渡りますが、それでも電子申告の普及率は高いとは言えません。国としては、個人の電子申告による確定申告の普及率を上げる狙いがあるのでしょう。

この税制大綱は法案が成立すれば、所得税については2020年より、住民税については2021年より改正される予定です。それまでに電子申告によっての申告でない方は、導入を検討されることをおすすめします。所得控除の10万円は税額にすると数万円の節税効果があるからです。

事務所案内

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