所長の一言 29年7月

<セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)について>

毎日暑い日が続きますが、お元気でお過ごしでしょうか?平成29年度から医療費控除の特例として、セルフメディケーション税制が創設されましたが、今までの医療費控除とは異なるもので、あまり馴染みのないものかと思われますので、少し解説致します。

『健康の維持増進及び疾病の予防への取組として一定の取組を行う個人1が、平成29年1月1日から平成33年12月31日までの間に、自己又は自己と生計を一にする配偶者その他の親族に係る一定のスイッチOTC医療品※2の購入の対価を支払った場合において、その年中に支払ったその対価の額の合計額が1万2千円を超えるときは、その超える部分の金額(その金額が88千円を超える場合には、88千円※3)について、その年分の総所得金額等から控除する。』        (厚生労働省HPより一部抜粋)

※1 健康管理に取り組んでいるという条件として、①特定健康診査(メタボ健診)②予防接種③定期健康診断(事業主健診)④健康診査⑤がん検診のいずれかを受診していることが必要です。その証明として結果通知表などの証明書が必要となります。これには健診結果は不要ですので、結果部分は黒塗りで大丈夫です。また、この取り組みの証明は申請者本人が条件ですので、ご家族の結果通知表を添付する必要はありません。

※2 医師によって処方される医薬品から、ドラッグストアで購入できるOTC医薬品に転用された医薬品(スイッチOTC医薬品)の購入費をいいます。セルフメディケーション税制の対象とされるスイッチOTC医薬品の具体的な品目一覧は、厚生労働省ホームページに掲載の「対象品目一覧」をご参照いただければ良いですし、一部の対象医薬品については、その医薬品のパッケージにセルフメディケーション税制の対象である旨を示す識別マークが掲載されていますので、それを参考に購入されても良いと思います。

※3 88,000円の定義は10万円から12,000円を控除したものです。

セルフメディケーション税制は、今までの医療費控除の金額の目安としての10万円以下の金額であるため、比較的利用しやすい制度かと思われます。一方、医療費控除同様、確定申告が必要ですし、医療費控除の特例ですので、両者の併用はできません。また、弊社からのお願いとしましては、確定申告時期に迅速かつ正確な処理を行うため、この制度にて申告をお考えの場合には、OTC医薬品だと一目で分かるよう、支払った領収書等にマーカー等で印をしてご提示いただけると幸いかと存じます。

阪本司法書士事務所 29年6月

【今月のテーマ】

『「法定相続情報証明制度」について』

  平成29年5月29日(月)から,全国の登記所(法務局)において,各種相続手続に利用することができる「法定相続情報証明制度」が始まりました。

現在,相続手続では,お亡くなりになられた方の戸除籍謄本等の束(被相続人の出生~死亡までの戸除籍謄本,住民票除票、相続人の戸籍謄本等)を,相続手続を取り扱う各種窓口ごとに原本を提出する必要があります。

新しくスタートした法定相続情報証明制度は,まず最初に登記所(法務局)に戸除籍謄本等の束を提出し,併せて相続関係を一覧に表した図(法定相続情報一覧図)を出すと,登記官がその一覧図に認証文を付した写しを無料で交付します。

その後の相続手続は,法定相続情報一覧図の写しを各金融機関等に提出すれば,戸除籍謄本等の束を提出する必要がなくなります。

この制度は,亡くなられた方が複数の管轄法務局にまたがる不動産をお持ちの場合や,複数の金融機関に預貯金があったり,株券,保険会社等への手続きも必要な場合に,時間短縮と経費の節約が可能になりますので,是非活用されることをおすすめします。

相続手続きでは,金融機関・証券会社・保険会社等が,それぞれに戸除籍謄本等の束をコピーし,内容確認作業を行っているわけですが,日本全国でそれらにかかる手間と時間をコストに換算すると,膨大な費用になっているということです。

今後「法定相続情報証明制度」が浸透していくと,お客様にとっては相続手続きがスピーディかつ低費用で済みますし,各金融機関・証券会社・保険会社等にとってはこれまで戸除籍謄本等の束をコピーして,その内容確認作業をするためにかけていた膨大なコスト削減が可能になるわけで,良いことずくめの制度と言えます。

所長の一言 29年6月

『健全な経営のバロメーター“FLR比率”のご紹介』

 

①仕入(売上原価)  ②人件費  ③地代家賃

 

上記の項目は、飲食業における3大経費で、仕入れ食材=Food(F)、人件費=Labor(L)、地代家賃=Rent(R)の頭文字からFLR比率と呼ばれ、3つの合計が売上高の70%以内、FLは60%以内に抑えること が理想と言われています。

弊社から決算期等に提供している労働生産性の指標では、人件費(L)は粗利の50%以下に抑えると良いですと提案しております。そうしますと仕入(F)の率は自然と決まりますから、それを目標に経営していただければと存じます。

 

今回お話ししたいのは、③地代家賃(R)についてです。

家賃を決定する機会は、新規事業の開始の時や事業規模の拡大の時等に生じます。借りる相手が同族会社や、ご家族の場合には、比較的家賃の変更はしやすいので良いのですが、第三者から土地や店舗を借りる際には、注意が必要です。基本的に、最初に決定した家賃でそのまま契約が続きますので、業績が芳しくなくても家賃の支払は毎月やってきますし、支払も待ってはくれませんので、利益や資金繰りに大きく関わってくる可能性が高いのです。

注意点としては、FLR比率を参考にしますと、地代家賃は売上高の10%が理想であることが分かります。店舗や土地を借りて営業したいと考える場合は、新規事業の売上をシミュレーションして、一ヶ月(時には一年)の売上高を算出し、一ヶ月(年間)地代家賃がその10%程度になるようにしないと、経営は厳しくなると考えなければなりません。FLR比率は飲食業での指標ですが、他業種でも参考になる指標であると考えます。

業種によっては、仕入(Fが無く、人件費(L地代家賃(Rのみであったり、他の勘定になることも考えられるので、御社の3大経費を分析し、その比率に注目してみてはいかがでしょうか?

私自身も、最適なFLR比率を割り出すため、悪戦苦闘している最中でございます。

阪本司法書士事務所 29年5月

【今月のテーマ】

『親名義の住宅を子のお金でリフォームする際の注意点』その3

 『登記名義は親の住宅に子が同居することになり、2世帯住宅にリフォームしたいと考えているが、その資金は子が住宅ローンで調達する予定。税務上の注意点をアドバイスして欲しい。』というご相談が、時々ございます。

税務上の問題なので税理士業務ではありますが、不動産登記とも密接に関連してきます。前号までに、①住宅ローン控除 ②贈与税 の2点について触れましたが、今月は最後の③譲渡所得税の問題をご紹介します。

譲渡所得とは、資産の譲渡による所得をいいます。譲渡とは、有償無償を問わず、所有資産を移転させる一切の行為をいいますので、通常の売買のほか、代物弁済も含まれます。そこで、子が支出したリフォーム代金に相当する親の建物持分を「代物弁済」を原因として親→子へ所有権移転登記をした場合も、資産の譲渡にあたり、譲渡所得税の申告が必要になるわけです。

この場合、リフォーム代金に相当する金額が譲渡収入に当たるわけですが、建物取得時の価格を証明するもの(例:建物請負工事契約書、建物売買契約書等)があれば、『取得費』として相当の金額を控除できるため、結果的に譲渡所得はゼロとなり、譲渡所得税は課税されないケースがほとんどです。ところがこれらの書類が何もない場合は、控除できる金額が少なく、譲渡所得税を納めなければならない例もあります。

ですから、建物を新築したり、購入された場合の各種契約書・領収書といった書類は、何十年も後になってから大変重要な書類となる場合がありますので、登記済権利証(登記識別情報)と同様、重要書類として大切に保管されますよう、お願い致します。

さて、全3回にわたり『子がリフォーム資金を提供して親名義の建物をリフォームする』場合の税務上の問題点、その解決方法についてご紹介してきましたが、事前に準備することでかなりの節税効果がありますので、ご検討される際は、当税理士事務所・司法書士事務所にご相談下さいませ。

所長の一言 29年5月

皆様は売上目標をどのように設定していらっしゃいますか?

当事務所より試算表をお渡しする際、説明書きに下記のような数式を記載しております。数字が苦手と思われる方もおられるかと存じますが、売上目標は事業遂行上不可欠です。是非、この数式に注目してみてください。

               分子             分母

     年間目標売上     目標利益      借入返済額      固定費    粗利益率

【3,000千円】={【123千円】+【123千円】+【123千円】}÷12.30%

この表の活用方法につきましては、いくつかアプローチ方法が考えられます

①年間目標売上を主体とするアプローチ

当事務所からご提案する場合、粗利・固定費については記載してあるかと思います。そこに借入金、目標利益を記入していただき電卓を叩いていただきますと年間目標売上が算出されます。あくまで簡易的な方法ではありますが、その数字を目標に事業を行っていくと、資金繰りも円滑に回っていくと考えま

②分子(赤括弧)を主体とするアプローチ

①の数字は現状の売上高よりも遥か上の数値を示す傾向があります。この場合、分子の中の固定費に着目してみてください。固定費は事業を行うために必要なものであると考えられますが、中にはまだ節約できるものが見つかるかもしれません。分子を削れば、出てくる年間目標売上を下げることになるので、手の届く目標に変化することでしょう。

経営指南を生業とする方で、コストカット(経費を削ること)は無意味であるという内容の講演を聞いたことがありますが、私個人としましては、コストカットも重要な任務であると考えます。

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阪本会計事務所
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