阪本司法書士事務所 令和2年2月

【今月のテーマ】「儲け話」にはご注意を!

 

皆様のまわりは、「必ず儲かる!」「簡単に稼げる!」といったうたい文句につられて、悪徳商法に引っかかってしまった方はいらっしゃいませんか?

 

岐阜県司法書士会では、毎月司法書士無料相談会を開催していますが、昨年私が相談員として担当した際に、そんな悪徳商法の被害に遭われた方のご相談を受けました。悪徳業者というのは、「あの手この手」で、善良な一般市民からお金を巻き上げる手法を考えている「プロ集団」です。そんな悪徳業者にお金を騙し取られないよう警鐘を鳴らす意味で、ひとつ実例をご紹介したいと思います。

 

ご相談者は、30代の高山市内在住の女性(Aさん)ですが、SNSを通じて親しくなった相手から、『「在宅で仕事ができて必ず儲かる」という「ビジネスノウハウ」があって、本当は100万円するところ、今なら80万円でいい』と言われて80万円を振込んでしまった、というケースです。何か教材の様なDVDや本といった「モノ」を買う訳ではなく、「電話で情報を教えてくれる」というもので、後で冷静になったAさんは、「やっぱりこれはおかしい」と思い、解約と返金を求めました。しかし、相手は東京の会社で何だかんだと言いくるめられ自分では交渉が出来ず、結局は消費生活センターに相談して間に入ってもらい、何とか半額の40万円については8万円×5回の分割払いで返金するという「和解書」を取りつけたものの、Aさんの口座には初回の8万円が振り込まれた後は一向に返金がなく、どうしたら相手の会社に残金を払って貰えますか?というのがご相談の趣旨でした。

 

結論から申しますと、Aさんの場合は簡易裁判所に「少額訴訟」という訴えを提起するしか方法はありません。Aさんは、相手方の印が押された「和解書」を持っていますので、おそらく裁判すれば勝てるでしょう。しかし、裁判に勝っても裁判所が会社からお金を取り戻してくれる訳ではなく、Aさん自身が相手方会社の口座がある銀行を調べ、裁判所を通じて銀行の預金等を差し押さえる申立てをする必要があります。

ところが、会社名義の銀行口座に差押が出来たとしても、その口座にお金がなければ「空振り」に終わり、結局はAさんが手間と費用をかけてしたことが全くの無駄になってしまいます。悪徳業者は差押がされることなどは想定していて、会社名義の口座にいつまでもお金を入れておくとは思えません。振込があったらすぐに引き出して、個人名義の別口座にお金を移しておけば良いのです。

このような訳で、悪徳業者にいったん払ってしまったお金を取り戻すというのはかなり大変なことで、現実的には無理だと思われることをAさんには説明しました。

悪徳業者は、時代や世代に合わせて商材や手法を変えながら、あの手この手の「儲け話」でいつも我々を狙っています。皆様方も十分にご注意ください。

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