所長の一言 28年10月

税法を知らない事のリスクについて

 税法というものは、知識のある人とない人とでは、税額に大きな差が生じます。

 飛騨地方では、所得税における変動所得や臨時所得の特例は殆ど馴染みのないものです。

「変動所得」とは、養殖以外の海産物の採取とか印税・原稿料・作曲料による所得です。

「臨時所得」とは、①公共事業の施行などに伴い事業を休業や転業、廃業することにより、3年以上の期間分の事業などの補償として受ける補償金の所得 ②鉱害その他の災害により事業などに使用している資産について損害を受けたことにより、3年以上の期間分の事業の所得などの補償として受ける補償金の所得 ③不動産等を3年以上他人に使用させ、一時に受ける権利金・頭金等による所得及び使用料を2年分以上受け取った時の所得 ④プロ野球選手等の3年以上の専属契約により受け取る契約金等の所得をいいます。

私が、開業40年以来、初めて経験したのは臨時所得の①の例です。

あるお客様が、民間の公共事業用地買収で既存の事業を廃止せざるを得ず、10年分の事業補償金を受け取られたものです。官庁等の公的な公共事業なら、証明書が有りますので、はっきり判断がつくのですが、民間の公共事業は、証明書がなく相手との契約書のみです。

お客様から、相談を受けた時、このような例は初めてで、普通に計算すれば、約600万円の所得税が発生します。相談の途中で、ふと、臨時所得に該当しないかという考えに辿り着き、お互いに相談し合っている税理士にも相談しましたが、はっきりした答えが得られませんでした。

そこで、税務署に相談を掛けたところ、約3か月後に回答があり、「臨時所得に該当する」ということで、この特例を適用することになりました。この適用を受けると、所得税は、約半分の300万円でした。如何に、専門家と言えども、このような稀有の事例では、見過ごすことも有り得るので、日頃の研鑽を痛く感じた次第です。

弊事務所でも、税法上の特例を漏らさないよう日々職員共々確認し合っております。

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