所長の一言 平成31年2月

建物の価値とは<減価償却について>

 

いよいよ確定申告が始まり、平成30年分は2月18日(月)~ 3月15日(金)までが申告期限です。昨年1年間の個人の収入・支出を計算して、確定申告書を作成していきますが、建物を売却したという案件をほぼ毎年目にしています。

建物は資産であるとよく言われますが、確かに、自分の私財を投じて購入するので、例えば現金預金で自宅を購入した場合、現金預金が姿を変え、建物という勘定になり資産に上げられます。

ただ、購入した建物も住んでいるうちに価値が目減りし、現在の実質的な価値を算定する際に使用するのが『減価償却』という概念です。減価償却とは、固定資産の価値を減らしていく考え方で、購入した建物を木造住宅であれば22年でゼロに近づけていきます。2,200万円で購入した木造住宅なら、11年経ったら半分の1,100万円の価値、22年経ったらゼロという具合で評価していきます。

11年経った建物を1,500万円で譲渡した場合、400万円の譲渡益が発生するので、確定申告する必要が出てくるのです。

興味深いのが、財務省のホームページでも紹介されている主要国の減価償却制度の概要に、イギリスでは建物が減価償却不可となっていることです。イギリスの建物は、レンガ造りや石造りで頑丈で、築100年を越えるものが多いという国柄のため、価値は減少せず、骨董品や美術品のように時間を経過するほど価値を増すという考え方からなのかもしれません。とても優雅な考え方であると感じます。

ただこれを日本にあてはめてしまうと、いつまでも建物の価値は減らないため、固定資産税が高額のままであったり、建物が費用化できないという弊害があるので、混乱を招く可能性が大いにあります。

木造建築が主流の日本においては、使用によって価値が目減りしていくという考え方が必要で、日本には日本の、イギリスにはイギリスの土地柄によって、最適な評価がされているのでしょう。

 

(注:日本には築1000年を越えるような素晴らしい木造建築物も存在します。)

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